ア ゴ ゴ ち ゃ ん と モ ナ ミ 
    
     「マラソン・リーディング2004」で、朗読。
    だいすきなウッドアゴゴのポコポコという音といっしょにテクストをよみました。
 
    昨年のマラソン・リーディングのときから考えていたひとつの朗読の方法を、
    今年ついに試みることができました。一度解体されたテクストと音との
    奇跡的な再会のシーンともいえるようなものをつくってみたい・・・
    と思っています。   
 
 

      ○○  ○○  ○○  ○○  ○○  ○○               
          
                               モナミ
    ボコ  ボコ             ぽ    こ            
  ぽこ                                    ポコ  ポコ
         アゴゴちゃん                                                                                                                                 
     
                          ○○  ○○  ○○  ○○  ○○  ○○ 

 

こどもの絵 おとなの写真 むねの泥 

 
              きみはどんなふうにかさねるの?
 

ぼぱぴぱぽぽっぺぴぺ、ぽーぽぷぷぴぽぱぴぷ。
ぽぱぴぱぱ、ぱぱぴぴぽぽぱぽぷぱ                  ○
ぽぺぽぽ、ぽっぽぴぽぴぱぷぴぽぽぱぽぷぱ?
 
 
  

オカリナをもってきて、ぽーと吹くひとがいる。
オカリナは、かわいいものだろうか?
それとも、ちょっときもちわるいものだろうか?
「ぱぺぱ・・・?ぱぺぱ・・・?ぱぺぱ・・・?」
 生まれてはじめてみるものをみるときの目をして、
きみはたずねる。
モードが、回るぽぴ。   

 
 
 
 
                      
森。カナブンのような、ちいさな機械のようなものが、ひとつ畳の上におちている。
「だいじょうぶなの?」ときみが言う。
「たべたりしなければ、だいじょうぶです。」カナブン捕獲員は言う。
おや?・・・と思ったあと、きみとカナブンとの、
めぐりめぐる、めくるめく環世界に
わたくしはひきこまれる。森。〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇
 

あのひとは光にのってしまうのではないかというほど
                     咳していました
 
 

光。〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇 〇〇
不在のリズムが、道のまんなかに立っている。と思ったら、タイコである。
タイコは、道のまんなかにただ立っているのではなく、ピアノをひくまねをしているらしい。
(さようならは、言わないらしい。)森。●〇〇 ●〇〇 ●〇 ●〇〇 ●〇〇 ●〇 ●〇〇 ●〇〇 ●○ ○
森。ほそながい木の札のようなものが、わんさか、わかさか、床にちらばってる。
「マリンバが●、ばらばらに●なってるのさ。●●●●●●●●」ときみは言う。そんな適切な領域を、●●きみは、歩く。きみの●●靴のある●ところまで。森。
 

 

              ◎                 
 

      
   ◎◎◎.     ◎◎◎                   
                                      

          「これは、いままでに、たくさんのひとが吹いたオカリナです。」
そう言って、オカリナをもってきたひとはあっちへ行ってしまう。
「みなさまも、どうぞ勝手に吹いてみてください。気になるようでしたら、
このハンカチーフをどうぞ。」
わたくしたちは、だいじょうぶである。


傘。

わたくしから 傘 あのひとへ 傘 あのひとから 
 
    傘 きみへ 傘 そして、きみから
 
 

 森。

「トーキング・ドラムをたたくのを、はやく止めなさい。」ときみは言う。
みんなトーキング・ドラムをたたくのを、はやく止める。
そうすると、きみは、トーキング・ドラムをココロオキナクいつまでもたたく。
つくぱくつくぽぽぽよ〜ん●●●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 

                  ──そんなふうに、光と匂いの関数がやってきて、
                                              
                                           9月になる。

森。

 

まみむみまみみんももーめんもみみみみむ。

  
だいすき
もままみみむもむももみむみめめむむまっめみまむ。
だいすきな詩人の講演をききにいく。
だいすきとあまりにつよく思いすぎて、ねむくなってしまう。
いつしかふしぎなゆめをみている。
はっ、と目がさめたとき、わたくしはそのゆめを全くおぼえてない。
「ゆめは、生殖と代謝のルール。」きみがおしえてくれる。
「むめま、めみもむもまみまもむーむ。」みみまもみめめむめむ。

 

                                   

も    

                                      

森。

 

オックスフォード大学のひとたちがやってきて、「詩人を殺せ!」と言う。
わたくしは、そんなことは、したくない。
やっぱり、したくない。そう思っていると、
「こんにちは、どこかでお会いしませんでしたか?」という声がきこえる。
ハッ、としてふりむく。
ピクチャレスクなお別れ。 

森。

まゆげたちはまだまだおなじ情熱を
           もってるかしら すごくみつめる
 

                                               
                                        このとき、まゆげとは、 

 空。

 
 

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